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宝塚市議会議員 伊福よしはる 活動日記


宝塚市議会議員 伊福よしはるの日々の活動をつづります
by ifuku_yoshiharu
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公立病院の地方独立行政法人移行セミナー①

公立病院の地方独立行政法人移行セミナー①_a0084645_1916891.jpg
今日は、東日本税理士グループ主催のセミナーに参加してきました。

タイトルは、

「地方独立行政法人移行セミナー」
~なぜ地方独立行政法人を選んだか?~


セミナーの内容は、
第1部 「一般地方独立行政法人を設立するにあたって」
地方独立行政法人山形県・酒田市病院機構 理事長 栗谷義樹氏

第2部 「地方独立行政法人山形県・酒田市病院移行の設立の経過と状況」
地方独立行政法人山形県・酒田市病院機構 事務局長 佐藤俊男氏

第3部 「那覇市立病院 地方独立行政法人化への道」
地方独立行政法人那覇私立病院 理事長兼院長 興儀 津夫氏/事務局長 宜保哲也氏


いずれの自治体病院も独立行政法人化した過程や移行してわずかして経っていないが、どんな効果があったかを中心に説明が行われました。



■第1部 「一般地方独立行政法人を設立するにあたって」

ここで登場する市立酒田病院は、わずか2kmしか離れていない県立日本海病院と統合し、地方独立行政法人に移行した例です。

市立酒田病院は、昭和22年に設立されました。その間増床され400床ありますが、大変古い建物でした。

全国的に自治体病院の経営は赤字経営ですが、この酒田病院も例外ではありませんでした。

平成5年に赤字に転落し、平成13年に黒字に復活するまで、ずっと赤字が続いていた自治体病院でした。

現在の理事長である、栗谷さんが平成10年に就任し、それから病院の建て直しが始まりました。

平成17年には2億円ほどの純利益を稼ぐ病院に生まれ変わったのです。

しかし、酒田病院にも問題がありました。それは、病院の老朽化です。平成11年度から酒田市長の意向で病院の立て替え費を一般会計化し、基金として積み立てていました。

この決断は、市長として見習うべきものがあります。

酒田市立病院は、外部委員会も設置し、今後のあり方を検討。

その間、すぐ近くにある県立日本海病院も赤字経営が続き、外部監査法人に調査を依頼していました。

その後、紆余曲折しながら、酒田市長と山形県知事との協議がはじまり、最終的には統合する方向で決まったそうです。

経営形態については、最終的に一般型地方独立行政法人になったわけですが、いろいろな議論があったそうです。

選択の視点としては、

1.迅速な病院運営への対応
2.効率的な病院運営システムの確立
3.医療資源の集約化と連携
4.迅速な職場環境の改善

がありました。



病院運営について、栗谷理事長がすばらしい考察を言われていたので、掲載したいと思います。

市立酒田病院と県立日本海病院の運営の違いについて。

病院という仕事は、労働集約型である。

さまざまな資格をもった専門職の集まりである。

能力主義をあまりにも主張するため、それぞれの専門職の間で隙間が生じてきた。

そのしわ寄せをくらったのが、医師である。

医療の安全という名のもとに、いろいろな作業に医師がかかわらなければならなくなった。

県立日本海病院では、点滴のライン取りも医師がしなければならない。


栗谷理事長は言います。

医師の過重労働は、こうやって作られたものだと。

人というのは、能力を評価される場合、自分の能力を出す場所を限定してしまう。

本当は、お互いの間にできた隙間を埋めればよいのだが、能力評価という仕組みがそれを妨げてしまっている。
そして、お互いが不平不満を言い合い、病院内の雰囲気が悪くなっていく。

点滴のライン取りの件も、酒田病院では看護士が行うように改善したため、医師を待つ必要がなくなり、仕事が早く処理できるようになった。

おかげで看護士に仕事を割り振ったにもかかわらず、仕事が早く処理できるため、お互いが満足している。

酒田病院では、お互いが協力しあう仕組みを作っていった。
それが、病院内の改善につながっているといいます。


私が思うに、民間企業では、ボトルネックを解消し全体の効率をあげる仕組み作りを行っています。

今まさに自治体病院において、そういう仕事の中でのボトルネックをお互いが協力して無くしていくという話し合いが必要だと思います。

前回の氷見市立病院の場合に書いたように、
医師は、派遣先の大学病院、
事務局員は、市役所、
職員は、労働組合の方を見て仕事をしている。

なので改革していこうにも、同じ方向を向いてすることができない。と氷見市長は言われていました。


栗谷理事長が、今回再編統合したことで分かったことをまとめられていました。

1.権限のない行政官の統合協議は無意味
2.議会へは早期に十分説明すべき
3.対等合併は絵空事
4.双方赤字では合併は困難
5.少なくとも一方が健全経営で合併後見通し可能であること
6.資金繰り、財政見通しをしっかりすること
7.双方に異なる売り物があり、合併するメリットがあること
8.建て替えなど物理的要因がある
9.合併が決まったら可能な限り短期間に経営統合すること
(岩手県で3年かかり、統合できなかった失敗例がある)
10.経営形態、人事はできるだけ早期に決定すること
(いろんな噂が流れ、人材が流出していくため)


最後に統合された公的病院の経営をご紹介したいと思います。

平成19年度と平成20年度の4,5月だけを比較すると、
           19    20
入院患者数 45057人  38117人 減少↓
病床利用率 79.6%   82.2%  上昇↑
平均在院日数 17.5日  14.8日 減少↓
外来患者数 69031人  53971人 減少↑
病床数   928    760   減少↓

結果、患者数、平均在院日数は減少しているのに利益率は増加しているとのことです。

今の宝塚市立病院は、外来患者を増やして、入院へつなげる方策をとっているが、根本的に間違っているように思います。

by ifuku_yoshiharu | 2008-07-02 20:14
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